刷り込まれた価値観

突然ですが、あなたは「人生」を、このように捉えておられませんか?

「学校へ行き、大人になったら会社に勤め、社会に貢献し、結婚して家庭を持つ」

もしこのような型にはまったイメージを持ち続けているのであれば。

それは、危険な考えかもしれません。

◎「人生」や「生き方」に「常識」や「当たり前」は存在しない

「自己犠牲」の回でお話しましたように、自分の幸せは自分にしかわかりません。

にもかかわらず、上述したいかにも「マニュアル化された人生」というのを想像し、そこに自分を当てはめようとすると。

人によっては「壊れて」しまいます。

なぜなら、そこに自分の本当の幸せが無いにもかかわらず。

無理矢理自分を捻じ曲げてでも、その枠に収まろうとするのですから。

それは「自己否定」以外の何者でもありません。

そして、社会には「枠」に収まる人が善であり、収まれない人は悪であるという風潮があります。

ですが、その「枠」に囚われて生きる必要はありません。

「善」や「悪」とは、一人ひとりの心の中に存在するものであって「多数派が善」な訳でも「少数派が悪」な訳でも無いからです。

それにそもそも、その「枠」の在り方自体、間違いであったりするのですから。

あくまで、一つの例ですが。

例えば…ドラマでしょうか。

「あの人、〇〇歳になっても結婚してないんだって」

という何気ない会話があったとします。

そのフレーズを、テレビで何度も見た子供は「〇〇歳までには結婚しないといけないんだ」と。

思ったりする訳です。

あたかも、それこそが常識で、共通認識であるという価値観が刷り込まれる訳です。

これは、非常に危険です。

自分では「○○歳までに結婚しないといけない」とは一切思っていなくても。

あたかも、自分以外の周りは「○○歳までに結婚しないといけない」と思っているからという理由で、自分も「〇〇歳までに結婚しないといけない」と思い込んでしまうのです。

何よりも、一番怖いのは。

「価値観が刷り込まれている」という自覚が、一切無い事です。

これは、何もテレビだけの話ではありません。

「親にそう教えられたから」

という場合もあるでしょう。

ですが、大事なのは。

その考えや価値観が、自分で正しいと思えるか、思っているかどうかです。

もし、自分で正しいと思えない価値観に従い続けて生きているのであれば。

それは、自分の人生にも、自分の幸せにも、なりはしないのです。

本当に幸せになりたいのなら。

まずは、自分の気持ち、自分の価値観を知らなければなりません。

自分の心と向き合う事。

それは、絡まった糸を1本ずつ解いていくような、地道な作業でもあります。

「この時こうしたのはどうしてだろう」「あの時なぜ自分はああしなかったのか」「これは自分の考えなのだろうか」…etc

徹底的に、自分の気持ちを分解してみてください。

時間の掛かる事です。

ですが、その先に必ず見えてくるものがあります。

これ以上分解できない所まで行って最後に辿り着いたその気持ち。

最後に残った、その気持ち。

「だって、そうしたいから」「だって、好きだから」

としか、形容することができない気持ち。

それこそが、あなた自身の、あなただけの、本当の価値観です。

自分の中に隠れてしまった、色々な人の価値観に埋もれてしまった、自分自身を。

見つけてあげてください。

それができるのは、自分を救えるのは。

他の誰でもない。

あなただけなのですから。

記事一覧へ